乱暴な分け方かもしれませんが、子どもの性格には二種類あるように思います。それは、生まれつき穏やかな性格の子と、生まれつき頑固な性格の子です。如何でしょうか、二人以上お子様を育てている方は理解しやすいのではないでしょうか。一人の子が自分を強く主張する子で、もう一人が何でも言うことを聞いてくれる子だとします。このような場合、親は聞き分けの良い子は「良い子」でいて当たり前と思い込んでしまうのではないでしょうか。面倒なことがあると、聞き分けの良い「良い子」につい声をかけ、頼んでいるかもしれません。ぐずって、駄々をこねる子に頼み事をするのはめんどくさいと感じるのではないでしょうか。更に、誰かが我慢しなければならない時には、「良い子」がいつも我慢することになっているかもしれません。結果的に、穏やかな性格に生まれた「良い子」は、損な役割に立たせられていることが多くあるのではないでしょうか。
しかし、これは考えものです。このようなことが繰り返されて行く結果、重大な結末を招かないとも限りません。いつも、我慢させられてきた「良い子」は、そのうちに自己主張をすることを諦めて、自分の心の内に閉じこもってしまうかもしれません。そして、脅すわけではありませんが親に恨みを抱くようになるかもしれないのです。このようにならないために、親は子どもの心をよく見てあげることが大切です。従順な「良い子」に注意を注いであげるのです。頑固な兄弟に負けないで、自己主張をすることを許し、遠慮をしないで好きなことを選択する機会を与えるのです。子育ては、食べさせることだけでも大変ですが、見えない心を受け止めてあげることが伴いますからますます大変です。比較的に育てやすい、いわゆる「良い子」の為に、親は多くの注意と努力を傾けることが大切だと思います。