夫婦の間で意見が対立した時に、決着がつくまで頑張るべきでしょうか。それとも、意見をさっさと引っ込めるべきでしょうか。皆さんはどう思いますか。
銀婚式をお迎えになった、あるご夫婦がおられました。お子さん方や親戚、友人が集まってお祝いをしたそうです。その時に、ある方が次のような質問をされたのです。「こんなに長い間、結婚生活がうまく続いている一番の秘訣は何ですか」
この質問に、ご主人がまじめな顔をしてこう答えたそうです。「結婚した時に、ふたりでケンカはしないと決めたんだ。何が起こっても、とことん話し合う。どちらかが熱くなって来た時には、頭が冷えるまで、どんなに寒い冬でも外を歩き回ったものさ。おかげで、この25年間ケンカをしないでやって来れたよ。その代わり、私は肺炎に47回かかってしまったよ。」
この話は、本当かどうか確かではありません。「ケンカはしないと決めた」ということが正しいのかどうか疑問です。ケンカを求めることは愚かですが、ケンカをするべき時もあるのではないでしょうか。大切なことは、上手にケンカをすることではないでしょうか。ケンカにも上手い下手があるようです。例えば、腹が立ったら、相手を傷つけ打ちのめすような言葉を連発して良いはずはありません。お互いの意見が真っ向から衝突する場合もあるでしょう。そのような時には、その問題そのものに焦点を絞って話し合うことです。以前の問題を引っ張り出してこない。親や兄弟など、第三者の問題を持ち出さない。人格を否定するような言葉は使わない。というようにケンカをすることは良い関係を育てることに役立つように思います。このようなケンカは夫婦関係が長続きする秘訣ではないかとも思います。如何ですか。このようなことに気をつけた上で、ケンカをするならば、ケンカを避けて寒い中を歩き回り肺炎にかかるよりもよっぽど有意義だと思うのです。