2018年4月15日日曜日

サクセスストーリーの影に

幼児期の体験が大人になってから大きな影響を与えるということを聞くことがあります。辛い幼児体験をしたために、大人になってもその思い出に苦しめられている人がいるのです。しかし、一方ではその反対で、辛い体験をバネにして成功を得ている人もいるようです。
ある人が、社会的に大成功を収めた人、400人の生い立ちをくわしく調査しました。そして、その人の幼少期の体験がその後の人生にどのように反映されたかを調べました。対象になった人たちは、アインシュタイン(ノーベル賞授賞物理学者)、フロイト(精神科医、精神分析の創始者)、チャーチル(政治家、英国元首相)など、その功績は世界に広く知れ渡っている人たちばかりでした。
その結果は非常に興味深いものでした。全体の四分の三の人たちの幼少期は悩みに満ちていて、貧困、家庭崩壊、幼児虐待などの問題を抱えていたようです。残りの四分の一の人たちは、体に何らかの障害があったそうです。更に、作家や劇作家になったほとんどの人は、複雑な人間関係に巻き込まれた家庭の中で育ったのだそうです。このような調査をした研究者の結論は、「これらの偉人たちが成功した大きな要素は、ハンディーキャップを乗り越えたいという強い願望である。」としています。この結論は、私たちの家庭にも当てはまるのではないでしょうか。
もしも、あなたのお子さんが、辛い幼児期を過ごしていたり、何かの障害があり悩みの中にいたとしても、希望を捨ててはいけません。このようないっけん逆境と見えることが力となることもあるのです。例え子どもにハンディーキャップがあったとしても、それを補うための長所や才能を見つける手伝いを親がしてあげられたら良いでしょう。今は手に負えないように見えたとしても、その問題が将来に大きなサクセス(成功)をもたらす種子、きっかけになるかもしれないのです。