2~3歳児の子どもについて考えてみましょう。この時期を第一次反抗期とかイヤイヤ期などという事があります。しかし、この時期の子どもは意識的に親に反抗しているのでしょうか。本当は、自分の世界を探求しているだけで、悪いことをしたかのように親から叱られることに不満を抱いているのかも知れません。もしかすると、親は子どもを誤解しているのではないでしょうか。
2歳児はそれまでの赤ちゃん期から大きく成長しています。いろいろな物に興味を示します。大人にとっては何でもないものを見つけ、手を出し、確かめ、学習しているのです。冒険心が芽生えているのです。知的な刺激を満たそうとしている時期が来たのです。
例えば、大人はきれいなガラスの置物を見たらそれを見るだけか、そっと手に持ち眺めるだけでしょう。しかし、2~3歳児は違います。手に取って握りしめ、においを嗅ぎ、口に入れて味わう。ついには、放り投げてどんな音が出るのか確かめるかもしれません。このようにすることで、子どもはものが落ちる(重力がある)とか、ものの表面の感触とか、ものは壊れるとか、どこまでやるとお母さんが怒るのかを学習しているのかもしれません。子どもが、ものを壊すのをただただ見ているようにと言うつもりは全くありません。しかし、子どもに「何も触ってはいけない」と言うことは無理な事です。壊れやすいものや、貴重なものは子どもの手が届くところに置かないことです。電気のコンセントやストーブなど危険なものは触ってはいけないと厳しく教え、それを守らせることは可能でしょう。しかし、こどもは好奇心、冒険心で心がいっぱいなのです。ついつい手が出てしまうことがあるのでしょう。これは、親への反抗ではないのです。子どもの冒険心を出来る限り大目に見てあげることは大切です。反抗と冒険をしっかりと見分けることを心がけましょう。