2019年12月8日日曜日

ゴール設定

   オリンピックの表彰式は世界中の人が注目しています。表彰式の中で印象的な光景がありました。ある選手が銀メダルを獲得しましたが、彼は表彰台の上でうつむき、笑顔はなく、目に涙をうかべているようでした。国旗掲揚の時にも顔を上げないで下を向いたままでした。金メダルを取れなかった悔しさでうなだれていたようです。1番にならなければ意味がない。確かに競技者は1番を目指しています。しかし、競技の1番は、必ずしも人生の1番を意味するものではないのです。サッカーワールドカップ決勝戦で負けたチームは、決勝戦にたどり着けなかったチームよりも落ち込みが激しいのだそうです。ミス・ユニバースコンテストでは、優勝者だけが大きく取り上げられ、もてはやされます。そして、世界中の女性たちに劣等感を与えると言われています。勝つことのみが大切。勝利だけに重点が置かれている価値観や社会の中で、子どもたちはどうしたら良いのでしょうか。ほとんどの、勝てない子どもたちにどのように声をかけてあげたら良いでしょうか。ある方がこのようにアドバイスをしたらどうかと提案しています。
「子どもが持って生まれた素質にふさわしいゴールを定めてあげなさい。親は、その子がベストを尽くす手助けをし、それさえできれば十分なんだと、はっきりと伝え、教えることです。」
如何でしょうか。このような現実的なゴール設定を子どもに提示し、子どもが受け止めていれば、誰も敗者にならないのではないでしょうか。