2019年4月7日日曜日

子どものかんしゃく

子育てをしている方は、子どものかんしゃくに手を焼いた経験があるでしょう。子どものかんしゃくは、少し時間がたてば、そのほとんどは収まるものです。しかし、時と場合によっては収まらない時があるのです。
ある家庭の3歳男児は、我がままが通らないと、床に転がる。泣きわめく。唾を吐く。という3拍子を態度で示しました。こうなったら親が何をしてもダメでした。ある晩、その子は何かをして欲しかったのに、親がすぐに応えてくれなかったと言って、かんしゃくを起こしました。親は初めのうちはなだめたりしていましたが、手に負えず、気力が尽き果ててしまいました。もうどうしたら良いのかわからなくなり、親は子どもを放っておくしかなくなりました。
その結果、男の子は無視されたように感じなのでしょう、男の子は母親のところに行きました。そして、母親の腕を引っ張ったり揺さぶりしました。床に転がって大声を上げました。母親は反応しませんでした。その子は、次に父親のところに行きました。父親が読んでいた新聞を引っ張り、邪魔をしました。そして大声を上げ、自己主張。
 両親は何もしないふりをしながら、実は子どものすることをじっと見ていたのです。親は打ち合わせていた通りに子どもの要求に何も応えなかったのです。このかんしゃく持ちの男の子は、大人になって、児童発達心理学者となり大学で研究者となり学生を指導する教授となりました。この時のことを両親に聞いたところ、「あの時以降、あなたは自分の馬鹿さ加減が分かったのか、かんしゃくを起こさなくなった。」いう答えが返ってきたのだそうです。
 この、元かんしゃく持ちの教授が仰っています。「もしも、あなたのお子さんが、私の昔と同じようなかんしゃく持ちだとしたら、わざと何もしないという方法もあることを覚えてください。」と。3歳だったこの教授には、両親の「何もしない」という接し方が見事にうまくいったのでした。子どもの心をよく観察してあの手この手で付き合ってあげましょうか! 疲れますけど……。