2017年9月24日日曜日

親は自分の味方だ

「かわいい」「きれい」「美人」と言われたら、どんな気持ちですか。
ある芸人さんが言っていました。「かわいいね、とウソでも言われたらうれしい」と。
私たちの多くは、うるわしい謙遜のために「かわいいね」と言われたら「そんなことはありませんよ」と答えてしまうかもしれません。しかし、この「かわいい」ということばは大切です。夫が妻に「かわいい」と言うことも大切ですが、親が子どもに「かわいい」と言ってあげることは非常に大切です。私たちは容姿の美しいことが一般社会において重きを置かれている基準であると知っています。洋服、お化粧、整髪剤、シャンプーなどのコマーシャルが数多く、何度も繰り返して流されていることからも分ります。そのような中で育っていく子どもも、いつまの間にか「私ってかわいいかなあ。きれいかなあ」と考え始めるでしょう。そして、何か気に入らないことが見つかってしまうと、大ショックを受けます。そのことが気になって気になって仕方がなくなってしまいます。
 容姿を気にしすぎる世の中の風潮はおかしいです。変です。が、その風潮を変えることは簡単なことではありませんし、その風潮を無視して放っておく事も危険でしょう。もしも歯並びが悪ければ、治してあげることはどうでしょう。多額のお金がかかるようですが子どもにとっては大きな自信を得られることでしょう。もしも、太りすぎているならば、健康にも良くないことなので食事に気をつけてあげるのは大切でしょう。その人の中身よりも外見で判断されやすいこの社会で、子どもが穏やかに、自信を持って生活していくための手助けは有効なのだと思います。
しかし、同時にもっと大切な価値基準を教えることを忘れてはいけません。それは、「正直であること」「親切であること」「忠実であること」などです。競争社会の中で、人間の尊厳が踏みにじられるような現代は、このような価値基準は重きを置かれないかもしれません。が、子どもには、どんな時にも「かわいいよ」「きれいだよ」と言葉をかけてあげて、自信を持たせてあげるのです。そして、子どもは感じ取っていくのです、「親は自分の味方だ」「間違いなく私の味方だ」と。