2019年9月1日日曜日

毅然とした応対

   子どもの行動観察から、ある児童心理学者は次のようなことを指摘しています。「子どもたちと接していると、子どもが親に逆らうのは、心の底に強さへの憧れがあるということを知った」
子どもは小さいうちから人から命令されることを嫌がります。また、強くて勇気のある人にとても憧れます。スーパーマンやウルトラマンなど、架空のヒーローが、多くの子どもに人気があるのはそのためです。ある子が、「うちのパパは、すごいんだぞ。力持ちで、おまえんちのパパをぶっ飛ばせるぞ」と言いました。それを聞いた子が言い返しました「そんなのどうってことないね。だって、うちのママだって、うちのパパをぶっ飛ばせるんだから」 !?
男の子の多くは、仲間の中で誰が一番強いかということを気にしているようです。実は、女の子も同じかもしれません。仲間内から一目置かれる存在になりたいという欲求から、けんかをすることも珍しくないようです。また、自分の勇気を誇示し、度胸を見せびらかすために、大人に反抗したりするのです。子どもが、親や教師など大人の言うことにいちいちたてつくようになる日が来るのです。そういう行動の背後には、大人に対して「おれのほうが、あんたより強いぞ」というメッセージが込められているのかもしれません。大人であるあなたが、そのような挑戦にどのように応えるのかを、彼らは見極めようとしているのです。その時に、あなたが毅然とした対応をしないと、子どもたちは大人を尊敬できなくなるでしょう。更に、大人の言うことに耳を傾けられない心をつくってしまう結果になるでしょう。生意気になってきた子どもを、冷静に受け止めて、その成長を喜べたら幸いですね。