2017年6月10日土曜日

子育ての理想と現実

子育ての難しさを実感している親は多いでしょう。いや、すべての親が子育ては難しいと感じているのではないでしょうか。特に、意地っ張りの子どもを育てている親は大変でしょう。子育ての自信などまったく味わえないかもしれません。意地っ張りな子どもと言い争いを繰り返していくうちに、親は自信を失い、罪意識を深めてしまわないとも限りません。「子どもは自然に育つもの。子どもの扱いは難しくはない」などと親や先輩から聞くと、それだけで落ち込みます。
ひとり遊びをしてくれて、時々絵本を読み聞かせてあげる。おとなしくて手がかからない子どもを育てるという理想を持っているとしたら、その理想はたやすく壊されることでしょう。理想と現実のギャップは必ずと言っていいほど突きつけられるでしょう。そして、イライラし始め、フラストレーションを溜め込んでしまうのです。もしも、そのように感じておられるのでしたら、あなたに勇気と励ましとなるように3つのことを差し上げたいと思います。
1、 今の状況のすべてが、あなただけの責任ではないということ。
家族内の人間関係は父・母・子という三角関係、二人目が生まれれば四角関係。対角線も含めて6本の線が引けます。複雑な関係が存在しているのです。あなただけで関係をコントロールできるはずがありません。
2、 今の苦労や心配事はいつまでも続くものではないということ。
Let it be (そのままなんとかなる) Let it go (ありのままで解放へ) 固定化され続けるのではないのです。大丈夫です。
3、 間違いなくあなたは自分で思うよりも立派に親としての仕事をしていること。
子どもから目が離せず気が気ではないとしても、子どもはあなたを頼り、甘えているでしょう。安心している子どもは態度や表情で分ります。
親を手こずらせた子どもが、成長して大人になる。「昔はあんな子だったなんて信じられない」ということがよくあるのです。かつてはあなたを悩ませた子どもが意地っ張りな自分の子どもに悩み、相談に来るかもしれません。大丈夫です。今をしなやかに過ごし、力を抜いた子育てをされますようにお勧めいたします。

2017年5月7日日曜日

子育ての原則

子育ての際に親が原則とするべき2つのことをご紹介したいと思います。
飛行機が着陸しようとするときにパイロットは滑走路を捜します。特に夜の着陸では滑走路に設置された誘導ライトが重要な意味を持ちます。緑色の2本の誘導ライトの真ん中を目指さして着陸をすれば安全なのです。
親にもこのようなライト、指針になるような装置があると助かります。子育ての指針となる原則が必要なのです。この原則がないと、複雑で一瞬一瞬の判断が求められる子育てという仕事は無謀なものになってしまいます。親は、経験だけを頼りにやみくもに取り組むということは出来れば避けたいところです。子育ての原則となる2つのこととは次のことです。
1つめは、子どもに愛を伝えることです。これは非常に大切なことです。これ無くして子どもは正しく育たないと言って良いでしょう。水を注がなければ植物は枯れてしまいます。子どもに愛情を注がなくては子どもは枯れてしまい、のびのびとは育つことができないのです。
2つめは、子育ての主導権は親が持つということです。駄々をこねて泣きわめくのは子どもの持っている幼児性。これは、仕方がないことです。駄々をこねて、何かを買ってもらうまで泣きじゃくるままにしておくのはいただけません。また、泣き声に負けて買ってあげるのも良くないことです。主導権はあくまでも親が持っていることを分からせることが大切です。「泣き止まないならばお尻をたたきますよ」と言って、実際に泣き止まないならば、それを実行するのです。そして、泣き止んだら、抱きかかえて、たくさん褒めてあげることが大切です。
感情ではなく、愛に基づいた親の権威に従うかどうかで子どもの将来が決まると言っても過言ではないでしょう。親がこのような2本の誘導ライトをしっかりと視野に入れているならば子どもは安心して成長して行けるでしょう。子どもの自立に向けて、愛を伝え、主導権は親が持っていることを分からせてあげるのです。幼児期の子どもの成長には欠かせない要素だと思います。

2017年4月16日日曜日

子どもの自信と勇気を育てる

将来、あなたのお子さんが小学校に入りテストの答案用紙をもらってきたとします。そして、その答案に一つだけバツがついていたとします。その時にあなたはどのような言葉かけをしてあげるでしょうか。
「あ~残念。もうちょっと頑張れば100点だったのに」
「何でこれを間違えたのかなあ」
「この間違えたところをもう一度見直してごらん」
と答える人は多いのかも知れません。100点に近いだけに完璧を期待する気持ちは理解できます。が、完璧を期待すると子どもの心を押さえつけるのに十分な力が働くということを知る必要があります。励ますつもりで子どもに厳しいことを言う親は、しばしば子どもを完全主義者に仕立て上げてしまうのです。例え、答案が、それほどはかばかしくない結果であっても「よく頑張ったね」と言ってあげたいものです。
 ある心理学者の研究によると、子どもが完全主義者になるのには2つの原因があるのだそうです。
1. 親が子どもに口うるさく、到底子どもが届かないような高い基準を親が持っている
2. 親自身の完全主義的な傾向に子どもが影響を受けている
このような環境の中で育った子どもたちは、特別に良くできた時にはほめられても、普通の結果ならば無視、そして、悪い結果だと罰を受けるという理不尽極まりない扱いを受けることもあるようです。結果がどうであれ、無条件に受け入れられる、という雰囲気を作るのが非常に大切なのです。最後に出てくる結果よりも、その結果に至るまでの努力を認めてあげる。このような、子どもへの心遣いが、子どもに自信をつけさせ勇気を湧き立たせることになるのです。子どもの短所に目が留まる子育てよりも、長所に目を留めて子育てをするのが良いのです。子どもが持っている、持ち前の能力を伸ばしてあげる。そして、弱いところを励まし、認めてあげる。このようにして、子どもの健全な発達を期待し、成長を待ってあげましょう。

2017年3月5日日曜日

時間のある大人

小学三年生の女の子が、「おばあちゃん」という作文を書いています。なかなか示唆に富む内容です。子どもの持っている感覚の鋭さに目が留まります。このような内容です。
「おばあちゃんとは、自分の子どもがいない女の人のことです。おばあちゃんは、人のむすこやむすめをかわいがります。おばあちゃんには、とくに仕事がありません。としをとっているのでむりをしたり走ったりはしません。のりものがいっぱいあるゆうえんちにつれていってくれます。こまかいお金をたくさんもっています。さんぽに行くと、きれいなはっぱや虫のそばをゆっくりと歩きます。『早くしなさい』とはいいません。おばあちゃんが本をよむときは、とばしよみをしません。同じ本をなんどでもよんでくれます。だれにでもおばあちゃんがいるといいとおもいます。じかんのあるおとなは、おばあちゃんだけです。」
いかがですか。面白いと思いませんか。「おばあちゃんとは、自分の子どもがいない女の人」という定義には微笑んでしまいます。大好きなおばあちゃんのことを、自分の体験から見事にまとめています。そして、この子が求めていることは何かを表現しています。この子だけではなく、子どもが何を求めているのかを述べてくれているように思います。それは、子どものためにたっぷりと時間をとってくれる大人の存在です。硬貨を用意してくれて何度でも乗り物に乗せてくれる。早く早くと急がせない。きれいな葉っぱを一緒に集めてくれる。何度でも本を読んでくれる。飛ばし読みなんかしない。一緒にいると心が満たされちゃうのでしょう。
「じかんのあるおとなは、おばあちゃんだけです。」この言葉が心に刺さります。忙しい生活に振り回されている大人に振り回されているのが、結果的には子どもということなのでしょう。じっくりと子どもに向かい合ってあげたいものですね。

2017年2月5日日曜日

長所にこそ目を留めて

人からかけられる一言で、人生が全く変わるということがあるのです。
ある教師が、新任時代のことです。クラス内に同じ名前の子どもがいました。「カズ」くんです。一人のカズくんは、いつも明るく、たくさんの友達がいて学業も優秀な生徒でした。もう一人のカズくんは、授業中に集中しないで、友達とのトラブルもあり学業が芳しくありませんでした。最初の懇談会があった時に、一人のお母さんが担任のところに来て言いました。「うちのカズはどうですか?クラスの中でみんなとうまくやっていますか」と。その時に、担任はなぜかとっさに「優等生のカズくん」の母親だと思いこう伝えました。「いやあ、カズくんは申し分ありませんね。よく頑張っています。カズくんがこのクラスにいてくれて本当に嬉しく思っています。」
 次の日、もう一人のカズくんが、担任のところに来て言いました。「きのう先生が言ったことをお母さんから聞いたよ。ぼく、先生から褒められたの初めてなんだ」
 その日の彼は、授業を集中して、しっかりと受けました。翌日には、宿題もちゃんと出しました。やがて、1ヶ月も経たないうちに「問題児」だと思われていたカズくんは大変身を遂げたのです。よく勉強するようになりました。先生と良く話すようになりました。友達とよく遊ぶようになりました。いわゆる「劣等生」が、「優等生」間違えられたために人生が180度変わってしまったのです。
このような、素晴らしい勘違いは大歓迎したいと思います。勘違いでしたが、カズくんの人生を大きく変えた原因は、褒められた経験でした。欠点に焦点を当てて指摘するよりも、長所に目を向けて、言葉で褒めてあげて、それを伸ばしてあげることが大切なのです。褒められた経験のたくさんある子は伸びるでしょう。そして、褒められたことを覚えている子は安定した生活をしていけるでしょう。

2017年1月15日日曜日

ケンカの仕方

ほとんどの夫婦は、ケンカをしたことがあるでしょう。ですから正しいケンカの仕方を心得ておくことが大切だと思うのです。ケンカには理解を深めることになるケンカと理解を妨げるケンカとがあるように思います。お互いの不一致をどのように解決していくかが問題なのです。不安定な夫婦関係では、相手の弱いところに焦点を当てた攻撃やののしりが常に存在しているのです。例えば、
「そもそもおまえと結婚したことが間違いだった」
「あなたって何やってもダメね」
「最近ますますお父さんに似てきちゃったわね」
このような言葉、攻撃的なののしりは伴侶の心を深く傷つけてしまいます。
これとは違って、正しいケンカは不一致をもたらした問題点にスポットライトを当てていきます。例えば、
 「子どもたちの前であんなことを言わなくても良いじゃない。まるで私
  が、怠けているように思えるじゃない」
 「食事がいらない時にはメールでいいから連絡してくれないとわたしは
困るわ。」
これらの違いがお分かりでしょうか。言葉は、どちらもそれなりにきつく聞こえます。しかし、前者は相手の人格を深く傷つけています。一方後者は、摩擦を引き起こした原因をさぐり解決を目指そうとしているのです。
正しいケンカの仕方を夫婦で理解していくときに、お互いを傷つけたり、落とし込めたりしないで、不一致を解決して理解を深めていくことができるのです。
「あなたは、どこにも連れて行ってくれないじゃない」と言いたくなった時に、違う言葉でこの気持ちを表現するとしたらどのように言ったらよいでしょうか。いかがですか?

2016年12月4日日曜日

躾(しつけ)の始め時

子どもの躾はいつ頃から始めたら良いのでしょうか。乳幼児を育てている親にとっては重大な問題であり、気になる問いかけではないでしょうか。
「躾は、子どもが生まれたらできるだけ早く始めるべき」という教えに私は賛成します。言葉もわからない赤ちゃんに躾?といぶかる方がおられるかもしれません。勿論、お尻をたたいて「ダメって言ったでしょ」という躾をすることを良しとしているのではありません。おむつを替えている時に静かにしていない赤ちゃんをたたいていいわけがありません。泣き止まない赤ちゃんを、激しくゆすぶるような親もいるようです。が、これは危険です。頭が激しく動かされると脳が頭蓋骨に当たって、深刻なダメージを受ける可能性が高いのです。これらは躾になっていません。
 赤ちゃんへの躾とはどういうことなのでしょうか。それは、『愛に基づいた親の指導』です。例え子どもが嫌がっても、正しいことであれば、親はそのことを子どもにさせるという気概と勇気を持つことです。ある医師がこのようなことを話していました。ある母親が電話をかけてきたそうです。その内容は、
『生後6ヶ月の子どもが、泣き止みません。熱があるようです。』
という事でした。医師が母親に聞きました。
『熱はどのくらいありますか』
母親の答えは
『さあ分かりません。子どもはぐずって泣き続けて熱を計ろうとしても余計に鳴き声をあげるのです。』
このお母さんは、赤ちゃんの言いなりになっているようです。赤ちゃんのことを心配しているものの、その時にするべきことをする気概と勇気を持てていないのです。つまり、赤ちゃんの言いなりになっているのです。この調子で、赤ちゃんのわがままを放置して、赤ちゃんのわがままを増長させてしまうと躾の機会を失うことになります。ですから、「躾は、子どもが生まれたらできるだけ早く始めるべき」だと思うのです。『愛に基づいた親の指導』は早すぎることはないのではないでしょうか。